デザインメソッド – デザインパタン

前々回より、デザインプロセスにおいて用いられてきた既存のデザインメソッドについて紹介をしています。前回は、「2. 課題を発見し、仮説を構築する」ためのメソッドとして、質的データを用いたモデリング手法を紹介いたしました。具体的には、ユーザの属性に注目したユーザモデリングとして、ペルソナ、シナリオ、ゴールダイレクテッドデザイン、ユーザの行動に注目したワークモデル、そしてフィールドの構造を理解するためのGTA(グラウンデッドセオリーアプローチ)を紹介しました。

第3弾となる今回は、「3. プロトタイピングを行う」プロセスにおいて利用可能なメソッドを紹介いたします。フィールドワークで得られた質的データをもとにモデリングを行い、仮説を構築した後、実際にプロトタイピングを行っていく過程で、様々な部品(パーツ)を組み合わせて全体のプロダクトを構築していきます。このとき、部品(パーツ)を構築する際にパタンと呼ばれる、「あるコンテキストにおけるデザイン上の特定の問題に対するソリューションを提供することを目的としたデザインメソッド」を利用することができます。パタンは、デザインパタンとも呼ばれ、パタンの集合はパタンランゲージと呼ばれます。デザインパタンの概念は建築で生まれ、ソフトウェア、HCI(Human Computer Interaction)へと移行してきました。以下では、その流れに沿ってパタンの詳細を説明していきたいと思います。

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